2019.
11.26(火)19:00(現地ライブ OTTAVA

出演

エフゲニー・オネーギン:ボリス・ピンハソヴィチ

タチアーナ:マリーナ・レベカ

レンスキー:パヴォル・ブレスリク

グレーミン侯爵:フェルッチョ・フルラネット   ほか

ウィーン国立歌劇場合唱団、管弦楽団

指揮:ミヒャエル・ギュトラー

演出:フォーク・リヒター(東京オペラの森共同制作)

 

もうひと昔も前2008年に東京オペラの森で小澤征爾が指揮して上演された演出。これはNHKでも放送されて観たので、関心は出演歌手にある。

 

チャイコフスキーはバレエ音楽が一番でオペラの方はあまり好きでない。特にこの「エフゲニー・オネーギン」はメロディーの魅力とストーリーの封建的土俗性がマッチしてないように思える。

 

リヒターの演出は現代的造形的な舞台美術なので重苦しさはなかった。その点私の好みに合って良かったと思う。ただ音楽の方がそれに呼応するように、つまり演出に相応しいように軽さが出たかというとそうではなかった。

 

ギュトラーはドイツ人でどちらかと言えば重厚な指揮をする人だし、歌手も特に女声の方が全員声が太くて暗い感じがした。タチアーナ役のレベカはロッシーニでも評価のある人。だがここでは声でも演技でも、無垢で可愛い娘時代よりも落ち着いて貫禄のある侯爵夫人の方が良かったと思う。また男声の方ではドン・ファンのオネーギンと生真面目なレンスキーの性格的差異が判然としてないと思った。歌手では最後に1曲歌うだけだがグレーミン侯爵のフルラネットが最も素晴らしかった。

 

全体的にはそんなに凄いと思わなかった。普通じゃないかと思うが、自分の好みに合わないオペラだから余計そう感じたのかもしれない。

 

OTTAVAのことを聞いた時、映像とは言え本場のオペラが観られて凄いことだと思った。しかし毎週となると他に興味がある時は身が入らないこともある。年会費は払ったが何も全部観ることはないからこれからは好まないものはスキップしようと思う。